お墓に長男だけではなく次男の息子家族も含めて一族全員で入っても良いのですか?【僧侶が答えます】

少子化や一族分散の時代になり
お墓の継承維持も難しくなってきましたね

この記事はこんな人に向けての内容です
息子が二人
長男は家族持ち
次男は既婚だが子が無い
新しいお墓には次男夫婦も入れてあげたいが
いいのだろうか?

という疑問をお持ちの方に向けての内容となります。

三休
さて
お参り先でこんな質問をいただきました。
「新しい墓を買いたいが、相続の長男だけではなく次男一族もいれてあげたいんだが、大丈夫かい?」

要するには

次男一族も新しいお墓を用意したとしても
次世代への継承は難しい場合もある
だから
いっそ
これから先
○○家の墓には一族だれでも埋葬できるようにしたい

ということなんですね。

結論からいいます。

家族全員ひとつのお墓に入ることは可能です。

三休
可能なんです。
意外ですよね。

お墓の管理や埋葬に関する法律はありますし
墓の継承についても
祭祀に関する権利の承継として民法第897条に規定があります

【参考】
墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)
民法第897条

しかしながら
お墓に入れる人の制限に関しては法律に記載がなく

お墓の管理者と
使用権者の同意があればだれでも
お墓に入れることは可能です。

要するに

お墓の継承は慣習にしたがった継承者が引き継ぐ

三休
「一般的には長男」ですね。

なので
代々墓の使用権利者の継承は長男の一族になります

ですから
権利者の
同意がある限り
たとえ家族でなかったとしても
同じお墓に入れることは可能です。
極端な話友達でもいいのです。

ですが
1つ問題があるとするならば
お墓の管理者(寺院墓地なら寺の住職)
が許さない場合です。

寺院墓地で住職が反対したらどうなるの?

この場合

次男さんは同じお墓に入ることはできないでしょう。

今の時代、お寺の寺院墓地の経営もフレキシブルになってきていますが

お寺というところは
いい意味でも悪い意味でも
保守的なところが色濃く残る業界です。

住職が管理者であれば
その住職が

「相続した家の人以外は納骨してくれるな」

というのであれば難しい。

今であれば
公共性の高い寺院墓地も増えてますが
地方や
小さな寺院墓地だと
未だ他宗の僧侶が墓地の敷地に入ることすら許可してない場合などあり
しかもそれが業界の一般常識だったりします
ですので、やはり事前確認が必要です。

しかしながらこういう意見もあります。
「墓地、埋葬等に関する法律」の第13条

「墓地、納骨堂又は火葬場の管理者は、埋葬、埋蔵、収蔵又は火葬の求めを受けたときは、正当の理由がなければこれを拒んではならない」


とありますので

管理者に拒むことはできないだろう

と。

しかし、霊園の管理規約で。
埋葬できる人の範囲を限定している場合もあります

「ダメだ」

と言われているところに
法律をたてにとって
押し通したところで
今後の確執は必至。

まあ、
ぶっちゃけてしまえば
新たにお墓を求める場合も
檀家だからという理由で寺院墓地を選ぶより
公共性の高い墓地を選ぶほうが後から問題が起きにくいです。

三休
弔事は菩提寺との長い歴史がありますし、
供養に携わる僧侶としては言いにくい事ですが

公共性の高い墓地であれば
管理者としてもそこまでうるさく言ってはきません。

私のよくお世話になっている霊園でも
友達や次男家族をお墓に入れる場合でも

「墓の使用権者が同意するなら
墓の管理者として問題ありません」

と言ってました。

いずれにしろ

口約束はありえないことなので
制限があれば必ず規約にありますから
墓地の資料をまず請求したのなら
最低限、霊園の規約をざっと目を通すべきです。
規約といってもデジタル機器のような複雑なものではなく
簡単なものです。

霊園の規約にあえて記載があるなら
ごねたところで意味はないでしょう。

なぜ長男家族以外はお墓に入れる許可してくれないの?

建前としては

『供養の簡略化=信心や感謝の気持ちの希薄化』

につながる

あるいは

『時代と共に家族から親戚、他人になるから問題が多発する』

など。

ですが
お墓にだれでも入れるか聞きたい方にとっては納得出来ないこともあるかもしれないですね。

代々の墓は長男のみの相続で
他の家族はいれません
次男は新たに分家してあたらしくお墓建立してね。
しかし次世代がつながらず結局墓じまい。

そもそも当面の生活費からして切り詰めているのに
霊園に土地借りて石塔建立してとなると
7桁に届きそうな費用・・・
祭祀についてしっかり努めようにも
難易度が高すぎるかもしれない。

かえって

「やってられるか!!」

と益々供養離れを引き起こしている状況があるのではないかと

 

簡略化してでも
しっかり仏事を努めることができるように
ハードルを下げる事が大事だなと思います。

出来る範囲で努めて結果、一族繁栄したときに

それぞれに見合った供養を後々施して行けばいい

そんなふうに思いますが

まあ
寺側・石材屋さんの論理は様々アレども

経済的事情の反映により
墓地の簡略化は進むことは間違いありません。

お寺さんにしても先進的な目をもった
賢い住職のところでは

・期限付き墓地
・永代合祀供養塔
・永代位牌供養堂

などフレキシブルに対応してるところもありますよ。

またあえて石塔を建てず樹木葬や永代合祀など経済的にリーズナブルでかつ
しっかり弔いできる方法もあります。

三休

あえて言おう

本山納骨をわすれてませんか?

 

まとめ

さっくりまとめると

▼次男を同じ墓に入れることは

・法的には祭祀継承者と墓地の管理者の許可があれば友達であっても墓に入る事は可能
・墓地の管理者ともめないためには公的な霊園を探す。

ただ、
・現実問題として誰も彼も同じ墓に入るとなると、世代が進んだときに問題が表面化することもある。

ので出来れば
・永代納骨堂、永代合祀供養塔、本山納骨、樹木葬など経済的に負担少ない弔いの方法も考慮するべきかと。

僧侶の立場としては弔事は菩提寺との長い付き合いの上に成り立つことなので
寺院墓地より公的な向きのある霊園が良いですよ
というのは正直言いにくい事です